人間ドックを受けた人が感じることで多いのが、「改めて自分の健康に目を向けることが出来た」という事です。普段特別な病気にかからない人にとって、医療機関で体の隅々までチェックするような大掛かりな検査を受ける機会はありません。病院で検査を受けるとしても、血液検査と尿検査くらいです。もちろん血液検査と尿検査は、人間ドックの中でも大切な基礎検査です。
血液からわかる情報は多く、様々な疾患の前兆を把握することに役立ちます。しかし、血液検査と尿検査だけでは発見しきれない疾患が存在するのも事実です。例えば、癌などは血液検査だけで全てを早期発見するのには限界があります。よほど進行してからでないと異常が出ないケースも多いため、見つけた時にはすでにステージが進行していたという事もあります。
人間ドックの癌検査は近年では精度が上がっており、体の部位ごとの癌検査を受けることが出来ます。また、胸部などまとまった箇所に対しては、胃、腸、肝臓、腎臓、など複数の器官を調べられる検査もあります。人間ドックを受けると、自分が普段いかに健康に対して無頓着であったかが分かります。たとえ基準値であっても、人間ドックを受けて改めて自分の生活を見直していくことは、体にとって有意義です。
面倒だと感じたり、費用が勿体ないと感じる人もいるかもしれませんが、もし手遅れになってしまえば、それだけその後の治療費がかかります。早期発見であれば治療の選択肢も広がるのです。